身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
「えっ⁉ 私、そんなに寝てた?」



「うん。かーなーりぐっすり寝てた。ってか、ときどきうなされてたみたいだったけど大丈夫? 何か怖い悪夢でも見てたの?」



悪夢、ねぇ……。



悪夢というか、数ヶ月前に実際にあった出来事を再体験するような夢だったと、はっきりと覚えている。



でも、内容が内容だ。



『暴走族の総長と付き合っている女の子の身代わりが嫌になって辞めた夢』の話なんて、気軽に他人に話せるようなものじゃない……。



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