身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
一人で学校を出て、とぼとぼと帰り道を歩く。



下を向いて歩いていたせいか、『いつもより長い距離を歩いているな』とふと思って顔を上げたら、集会所のあるビルに差しかかっていた。



そういや、このビルの中で一葉さんとはじめて会ったんだっけ。



あの時からまだ2ヶ月ぐらいしか経ってないはずなのに。



しばらくここに行っていなかったせいか、ずいぶんと昔のことのように感じていると。



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