身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
「いやー、泳がせといて正解だったわ」



「本当、絶好のタイミングって感じですね」



かすむ視界の向こうで、会話をする声が降ってくる。



――誰……?



おそらく近くにいるであろう複数の人物が気になって、かすむ目をなんとかこらしてみたとたん――本気で心臓が止まるかと思った。



< 179 / 255 >

この作品をシェア

pagetop