身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
――と、いうわけで約束の日の放課後。
紗奈と一緒に会場に指定されたお洒落なレストランの個室に入ると、すでに私たち二人を除いたメンバーが勢ぞろいしていた。
「おっ、やっと来た!」
「おそーい! みんな待ってたんだよー」
文句を言いながらも笑顔の合コン参加メンバーに、紗奈は「ごめーん。帰りのホームルームが長引いちゃって~」と謝りながらペロッと舌を出す。
本当は自分から案内役を買って出たくせに、間違ってよく似た名前の違う店に行ったせいで遅刻しただけなんだけどね……。
「二人とも、疲れてるでしょ? 早く座って!」
「俺が飲み物持ってきてあげるよ! あっ、その代わり、お礼に連絡先教えてね!」
「この料理すごくおいしいよ! 俺と一緒に食べようよ!」
今時珍しい、レトロな黒い詰襟の制服を着た黒曜男子たちが、前のめりになって私と紗奈に声をかけてくる。
親切な人たちなんだろうけど、普段から男子ばっかの環境で女子に飢えているのか……?
というか、初対面なのにの関わらずぐいぐい来るところが、昔の如月にそっくりで嫌だな……。
積極的な黒曜男子にドン引きどころがトラウマがよみがえって、私は少し後ずさりした。
紗奈と一緒に会場に指定されたお洒落なレストランの個室に入ると、すでに私たち二人を除いたメンバーが勢ぞろいしていた。
「おっ、やっと来た!」
「おそーい! みんな待ってたんだよー」
文句を言いながらも笑顔の合コン参加メンバーに、紗奈は「ごめーん。帰りのホームルームが長引いちゃって~」と謝りながらペロッと舌を出す。
本当は自分から案内役を買って出たくせに、間違ってよく似た名前の違う店に行ったせいで遅刻しただけなんだけどね……。
「二人とも、疲れてるでしょ? 早く座って!」
「俺が飲み物持ってきてあげるよ! あっ、その代わり、お礼に連絡先教えてね!」
「この料理すごくおいしいよ! 俺と一緒に食べようよ!」
今時珍しい、レトロな黒い詰襟の制服を着た黒曜男子たちが、前のめりになって私と紗奈に声をかけてくる。
親切な人たちなんだろうけど、普段から男子ばっかの環境で女子に飢えているのか……?
というか、初対面なのにの関わらずぐいぐい来るところが、昔の如月にそっくりで嫌だな……。
積極的な黒曜男子にドン引きどころがトラウマがよみがえって、私は少し後ずさりした。