身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
「いや、別に。あの子、僕に会いに来てたよ。って、言ったどうする?」



「は……? 嘘だろ……?」



如月は信じられないとばかりにぴくりと片眉を上げた。



顔が尋常じゃないぐらい引きつっている。かなり動揺しているのが見て取れた。



「ノアが、天城に会いに……? 変な嘘つくなよ。だってノアは最近、学校と家との往復しかしていないって……」



「へえ、彼氏なのに何にも知らないんだ? って、他の男とお見合いしたなんて、彼氏に正直に話すわけないか」



「お、お見合い……⁉ ふざけたことをぬかしやがって……!」



「本当だよ。まあでも、とりあえず彼女との今後の付き合いは、慎重になった方がいいかもね。きみが痛い目を見る前に忠告しといたから、後は自分で考えなよ」



「は……? お前、それってどういう……⁉」



最後に忠告と言う名の爆弾発言を如月に投下して、一葉さんはこの屋敷を後にした。



こうして、一葉さんたちにより私の奪還と、platinumとの大騒動は、これにて幕を閉じたのだった。


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