身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
あんなに厳重に守られていたplatinumのトップシークレットが、どこでどうやって一葉さんが知ることになったんだろう……?



「まあ、柏木ノアのお見合い写真を見た時点で、あまりにも日和にそっくりだったし、住所も銀楽街のものだったから、『もしかして』とは思ってたけど……」



「俺が調べたんだよ」



急に私たちの前を歩いていた棗が、こっちをくるっと振り向いて教えてくれた。



「一葉に柏木ノアのお見合い写真を見せてもらった後、俺なりにいろいろ調べてさ。時間はかかったけど、なんとかそいつが如月の女だと突き止めたってわけ」



なるほど。



私の知らない間に、棗が水面下で動いていたんだ、って……。



「俺なりにって……あんた、また一人で銀楽街に行ったんでしょ⁉」



「いーだろ、別に。ここの連中に聞き込みするがあったし、platinumの連中も俺のこと全然怪しまなかったしさ。あと、スリルもあって楽しかったし」



いや、良くないから!



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