身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
それにしても、大きいな……。



Tシャツはぶかぶかで、着ると丈の短いワンピースみたいになっちゃうし。



ハーフパンツはウエストがゆるゆるで、履いただけでずり落ちてしまう。



とりあえず、Tシャツだけでいっか……、と諦めるものの。



ふと如月のシャツを着たノアの記憶が、脱衣所の鏡に映った自分と重なって、慌ててブンブンとかぶりを振った。



違う! これは仕方なかったの! ハーフパンツは、もはやないほうがマシなだっただけ!



そう自分に言い聞かせて、事前に本人に教えてもらった一葉さんの部屋へと向かった。
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