身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
「じゃあまたねー!」



「帰ったら連絡するー」



午後8時。



やっと日が落ちて、空が暗くなった頃に合コンは終わった。



私は、一葉さんトークですっかり仲良くなった女子メンバーに手を振って、今住んでいるマンションがある方へ一人で歩く。



紗奈たちと違って、私だけが家の方向が反対なんだ。



それにしても……レストランでジュースばかり飲んでいたせいか、少し小腹がすいてきた。



おにぎりでも買って帰ろうかな。と、ちょうどすぐ近くにあったコンビニに立ち寄ろうとしたその矢先。



「ねえ君ぃ~、ちょっといーい?」



急に横から派手な格好をした2〜3人ぐらいの不良たちに声をかけられてしまった。



何? ナンパ?



めんどくさ……。



こういうのは経験上、返事をしただけで面倒事に巻き込んでくるからな……。



とにかく無視するに限るな。と、知らんぷりして立ち去ろうとしたけれど。



そのうちの一人にガシッと腕をつかまれてしまった。

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