身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
「話はとっくに聞いてるよ」



ふと、この場に知らない声が響き渡った。



深みのある落ち着いたその声に、にぎやかだったこの部屋がしんと静まり返る。



何? 今の一瞬で、この部屋の空気がガラッと変わった……。



気になって、さっきの声が聞こえてきた、開けっ放しになったドアの方に視線を向けると、見たこともない男の人がこの部屋の中に入って来た。



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