身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
「あのっ……!」



普通に話しかけるつもりが、つい大声になってしまった。



「えっ? 何?」



と、一葉さんが目をまん丸くして振り返る。



とりあえず、聞くなら今がチャンスだよね……?



実際、昨日の夜からずっと気になってるし、せっかく一葉さんと二人きりなんだし。



「一葉さんって……、『闇夜の帝王』って呼ばれてません?」



おそるおそる。でも、ストレートな質問を投げたとたん。



「だとしたら、どう思う?」



一葉さんは、フッと不敵な笑みを浮かべた。



その表情の余裕っぷりと、あまりの色っぽさに、ドキッと心臓が跳ね上がる。


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