身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
「ちょっ、大河! 何すんの⁉」
「あー、すみません。日和さん。俺ら、一葉さんに『絶対に連れて来い』って命令されてるんで」
「いや、だからってお姫様抱っこは……!」
「こうでもしないと、日和さんは走って逃げるでしょ?」
「当たり前じゃん! って、ちょっと……! やだ! おろせっ! おろしてよ‼」
大河の腕の中でジタバタと暴れるけど、もはやただの悪あがき。
「はいはい。気持ちはわかりますけど、危ないので暴れないでくださいねー」
まるで騒ぐ子供をかついで撤収していく親のように、大河はまったく私のお願いを聞き入れてくれない。
結局、鍛え上げられた大河の腕にしっかりと抱えられた私は、校門の外に止められた車に連れて行かれてしまった。
「あー、すみません。日和さん。俺ら、一葉さんに『絶対に連れて来い』って命令されてるんで」
「いや、だからってお姫様抱っこは……!」
「こうでもしないと、日和さんは走って逃げるでしょ?」
「当たり前じゃん! って、ちょっと……! やだ! おろせっ! おろしてよ‼」
大河の腕の中でジタバタと暴れるけど、もはやただの悪あがき。
「はいはい。気持ちはわかりますけど、危ないので暴れないでくださいねー」
まるで騒ぐ子供をかついで撤収していく親のように、大河はまったく私のお願いを聞き入れてくれない。
結局、鍛え上げられた大河の腕にしっかりと抱えられた私は、校門の外に止められた車に連れて行かれてしまった。