りんご
「あたしが、言っちゃいけないんかもしれないけどさ…。ちょっと前に、元カノと別れたばっかみたいで…。相当引きずってるみたい。忘れられないって言ってたよ?だから今は、新しく彼女なんて作る気もないだろうし…」
つっちーから聞くそれは、初めて聞く浩基の恋愛話。浩基の過去。そして今の気持ち。
あたしが胸を痛めるところではなかったかもしれない。
でも、好きな人のそんな話を聞くのは辛かった。思わず耳をふさぎたくなった。
半泣きになったあたしをつっちーは優しくなだめてくれた。
そりゃあ、浩基にだって色々あるよなあ…。
浩基には忘れられない人が居るんだ、、、。
初めて知った事実だった。