婚約者に捨てられた夜、八歳年下の幼馴染みにプロポーズされました。
 二月の末。
 私は幼馴染みの健人(けんと)との婚姻届を提出した。
 佐藤美緒(さとうみお)あらため、高瀬(たかせ)美緒。

「ミオのことは僕が幸せにするからね」

 健人は無邪気な笑みで私の手の甲にキスをする。
 婚約者の氷堂(ひどう)一馬(かずま)と結婚するはずだったのに、一緒にここにいる旦那様は、八つ下の幼馴染みだった。
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