大切な言葉

「用事?」
くるっと向きをかえてこっちに向かってくる。じーと私の目を見ていつもの千翔の顔つきではない。逃げられない!!!私のかたに両手を置いて!!!
キスされる!!!私は何がなんだか解からず肩に力が入りめを瞑ってしまった。



あれ?

気がつけば千翔は階段を昇りながら
「久々に葵の部屋見たくてきた。」
といい部屋に向かっていってしまった。



あーーーーーーーーーーーーーー
入るなよな!!!

部屋をキョロキョロ見ている千翔をリビングに引っ張り下ろし、作りかけの夕飯を見つけた千翔は
「ご飯だぁ~俺のも!今日おかん友達と遊ぶって家にいないから俺飯がなかったんだよね」
なんて調子のいいことを言いながらすでに2時間はこの家にいりびったている始末。

「いつまでいるの?」
テレビに夢中の隣になぜか座っている千翔にきいてみた。
「ん~葵が寝るまでいようかな?」
「いいから、もう帰ってよ」
「じゃ~夜遅いし、誰かきても玄関開けたりするなよ」
「わかってるわよ!」
「じゃあ、寂しいだろうけどかえるよ」
ばか!バシンと背中を叩いてやった。
玄関まで見送って扉を閉めたときに千翔の声が聞こえた。
「わかってるよ。今からかえる。あっいらね~食べた。何処でもいいだろ?母ちゃん聞きすぎ~」
お母さん家にいるんじゃん。

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