大切な言葉
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次の日の朝。
リビングに下りると珍しくお母さんがソファーに座ってコヒーを飲んでいた。
「おはよう」
「あら、いつもこんなに早くおきてるの?」
この会話からしていかに私たち親子がすれ違いの生活をしているかがわかるよ。
「うん、お弁当とかつくるしね」
「そう、高校は楽しい?」
「ん~普通かな?お母さんこそ珍しいねこんな時間に起きてるなんて」
「いつもごめんね。葵に甘えてる母さんで」
なんだ?なんだ?
「気にしないよ。仕事だもんね」
本当は話がでいきて嬉しかったりする。
「葵、アメリカいかない?」
いきなりのお母さんの言葉にビックリしてしまった私。
「お母さん仕事好きなんだけどね、実はお父さんのことが本当はもっと大好きでもうずっと一緒に暮らしてないじゃない?お母さんもう限界なの。昨日お父さんから電話でアメリカへの転勤が決まったって連絡があったの。お父さんも一人はもう限界なんだって。お母さんとお父さん大恋愛して結婚したじゃない。離れたくなくて親の反対を押し切って早くに結婚したの。本当は離れて暮らしたくなかったの。けど生活のためにお互い仕事を頑張ってきたんだけどもうそろそろ一緒に暮らさないかって話し合っていたの。それでお母さんもアメリカで仕事しようと思って。お母さんの会社アメリカにも支社が最近できて向こうの人も是非お母さんに来てほしいって言ってくれてこっちの会社はあとは引継ぎをしたら終わりなの。そここで2週間後にはお父さんとアメリカで暮らすことにしたんだけど葵もこない?」
いきなりすぎではないかい?
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