彼は推しと瓜二つ
MITSUKI似の男「てか、仕事中でしたよね!すみません。では、また。」

男は会釈し、マスクを着け直して去っていった

音「……爽やかすぎ………。
あ、やば、もうこんな時間‼︎」

音は急いで休憩室へと向かう

◯休憩室

音はお昼用に持って来たおにぎりを食べながら、スマホの画面を開く。
耳にはワイヤレスイヤホンをしている。

音「ちょっと過ぎちゃったけど……良かった、間に合った…」

◯MITSUKIの配信画面

MITSUKI「えーっと……じゃあ、質問答えようかな…」

MITSUKIはグループ内だとあまり話さないため、
たまに行われるソロの生配信はファンにとって貴重である

MITSUKI「えーっと…『前に引越ししたって言ってましたが、新居は快適ですか?』。
うん、快適だよー。近くに良い店も多くて気に入ってる!」

音(…え………?引越し……??MITSUKI君も…??)

音の頭の中は混乱し、それ以降の内容が頭に入ってこなかった

音(…あのMITSUKI君に似てる人も、最近引越ししたっていってたよね……?ただの偶然……⁇

あの人はMITSUKI君ではない。
さっきもいたし、昨日も生放送の直前にいた。

あれ?……そういえば、あの人が来る時って、
いつもMITSUKI君が配信中だったり生放送の時……

え、待って…これも偶然……?



偶然と偶然が重なった時は必然、何て言うけれど……)

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