彼は推しと瓜二つ
◯翌日、TV局の楽屋内

雅之はストレッチをしている

雅之(今日の生放送……杉山さんは仕事でリアタイは無理かな…けど録画はしてそうだよな……)

KEI「みつき、何か良い事あったの?」

KEIがストレッチ中の雅之の顔を覗きこむ

雅之「…え?何で?」

KEI「何かいつもより表情が柔らかいというか…生放送の日特有の近づくなオーラが無い感じ?」


雅之「……そ、そうかな?特に何も無いけど……」
(普段はボロが出ないように外部では静かにしてるだけだけど、そんな怖かったのか…?)


KEI「ふーん?…みつきって浮いた話なんも聞かないから、ようやく良い相手でも見つかったのかと思ったんだけどなぁ。」

雅之「そんな人いないって。ただ昨日行ったお店の店員が美人で感じ良かったってだけだよ。」

KEI「へぇ〜。まぁ、そういうのも確かに気分上がるよね。じゃあ良い相手というより推しが出来たって感じか。」

雅之「…推し?」

KEI「だってお気に入りの店員が見つかったわけでしょ?それって推しって事じゃん。」

雅之「……そっか…推しか……。」


KEI「俺らは推される側だけどさ、推しがいるって楽しいもんな!
あ、ちなみに俺の推しはアンマリーね。」

雅之「それは何度も聞いてるけど。」

(推しか……推し店員っていう捉え方なら、アリなのか…?)
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