彼は推しと瓜二つ
◯セキュリティー万全なハイグレードのマンション一室
男が先ほどスーパーで買ったレトルトカレーを食べていると、誰かが帰ってきた。
??「ただいまー」
男「おー、お帰り。お疲れさまー。
お前が好きなレトルトカレーの甘口買っておいたよー。ビールも冷えてる。」
??「ありがとー。すぐ準備して食べよっかな。」
同居人は洗面台で手洗いうがいを済ませた後、台所でレトルトカレーを食べる準備を始めた。
男「俺は甘口より中辛派なんだけど、俺らそこだけは合わないよな。ま、それはもう良いんだけど。
てか、あそこのスーパーさ、レトルトご飯めっちゃ安くてビックリした!!もう炊く必要なくね?ってくらい。」
??「だめだよ、たまには玄米とか五穀米にして食べたいんだから。栄養はちゃんと摂らないと。」
男「はいはい、分かってるよ。でもあのスーパー、特売じゃないのに本当に安くて、もうこれ買うしかないなーって思っちゃってさ。」
??「へぇー。何かさっきからやたらと雅之のテンション高いけど、そんなにそこのお店気に入ったの?」
雅之「んー?まぁ、そうかな!」
雅之(まさゆき)というその男は、思い出し笑いをして話を続けた。
雅之「俺さ、今日その店で他の客からMITSUKIだろって絡まれちゃって。」
??「…は?!!!いや、それ大丈夫だったの?
呑気に買い物なんてしてる場合じゃないでしょ…」
同居人の男は手を止めて、雅之の方を見た。
雅之「まぁまぁ、最後までちゃんと聞けって。
その時さ、店員さんが来て『MITSUKIは今ライブ配信中だから、その人は別人です。』って言ってくれたおかげで助かったんだよね。
俺もたまたま今日着てた服がさ、公式に撮られてネットで拡散されたやつだったみたいで、『また間違えられるから外出する時にその服装は控えた方が良い』って事まで言ってくれて。」
??「……その店員、ただのgoalオタなだけじゃん。
てか、あの服が話題になってた事も知らなかったわけ?日頃からSNSは細かくちゃんと見といてってアレほど……」
雅之「服の事はマジでごめん‼︎今後は気をつける。
でもそこの店員はさ、ただのファンとは違う感じがするんだよ。光之も会ってみたら分かるって。
……美人だし?」
同居人は光之(みつゆき)という同い年の男。
皿に盛り付けたカレーを食卓テーブルに置き、缶ビールを冷蔵庫から取りだした。
話を聞いて、呆れた顔で雅之を見つめる。
光之「結局それかよ……。美人なんて見慣れてるじゃん。変な気だけは起こすなよ?」
雅之「分かってねーなー。着飾ってプライドが高い女性達とは違うんだよ。
…でもまぁ、俺だってプロ意識はあるんだから、今日みたいなヘマはもう二度としない、約束する。」
光之は雅之の最後の力強い言葉に納得し、微笑んだ。
光之「…分かったよ。じゃあ明日はよろしく。
食べ終わってからゆっくり引き継ぎしよう。」
雅之「おっけー。
みつもあの店に行けたら良いんだけどなぁ。
……俺が生放送に出てる間とかにさ、ふらーって。」
光之「…無理言うなよ……」
男が先ほどスーパーで買ったレトルトカレーを食べていると、誰かが帰ってきた。
??「ただいまー」
男「おー、お帰り。お疲れさまー。
お前が好きなレトルトカレーの甘口買っておいたよー。ビールも冷えてる。」
??「ありがとー。すぐ準備して食べよっかな。」
同居人は洗面台で手洗いうがいを済ませた後、台所でレトルトカレーを食べる準備を始めた。
男「俺は甘口より中辛派なんだけど、俺らそこだけは合わないよな。ま、それはもう良いんだけど。
てか、あそこのスーパーさ、レトルトご飯めっちゃ安くてビックリした!!もう炊く必要なくね?ってくらい。」
??「だめだよ、たまには玄米とか五穀米にして食べたいんだから。栄養はちゃんと摂らないと。」
男「はいはい、分かってるよ。でもあのスーパー、特売じゃないのに本当に安くて、もうこれ買うしかないなーって思っちゃってさ。」
??「へぇー。何かさっきからやたらと雅之のテンション高いけど、そんなにそこのお店気に入ったの?」
雅之「んー?まぁ、そうかな!」
雅之(まさゆき)というその男は、思い出し笑いをして話を続けた。
雅之「俺さ、今日その店で他の客からMITSUKIだろって絡まれちゃって。」
??「…は?!!!いや、それ大丈夫だったの?
呑気に買い物なんてしてる場合じゃないでしょ…」
同居人の男は手を止めて、雅之の方を見た。
雅之「まぁまぁ、最後までちゃんと聞けって。
その時さ、店員さんが来て『MITSUKIは今ライブ配信中だから、その人は別人です。』って言ってくれたおかげで助かったんだよね。
俺もたまたま今日着てた服がさ、公式に撮られてネットで拡散されたやつだったみたいで、『また間違えられるから外出する時にその服装は控えた方が良い』って事まで言ってくれて。」
??「……その店員、ただのgoalオタなだけじゃん。
てか、あの服が話題になってた事も知らなかったわけ?日頃からSNSは細かくちゃんと見といてってアレほど……」
雅之「服の事はマジでごめん‼︎今後は気をつける。
でもそこの店員はさ、ただのファンとは違う感じがするんだよ。光之も会ってみたら分かるって。
……美人だし?」
同居人は光之(みつゆき)という同い年の男。
皿に盛り付けたカレーを食卓テーブルに置き、缶ビールを冷蔵庫から取りだした。
話を聞いて、呆れた顔で雅之を見つめる。
光之「結局それかよ……。美人なんて見慣れてるじゃん。変な気だけは起こすなよ?」
雅之「分かってねーなー。着飾ってプライドが高い女性達とは違うんだよ。
…でもまぁ、俺だってプロ意識はあるんだから、今日みたいなヘマはもう二度としない、約束する。」
光之は雅之の最後の力強い言葉に納得し、微笑んだ。
光之「…分かったよ。じゃあ明日はよろしく。
食べ終わってからゆっくり引き継ぎしよう。」
雅之「おっけー。
みつもあの店に行けたら良いんだけどなぁ。
……俺が生放送に出てる間とかにさ、ふらーって。」
光之「…無理言うなよ……」