Anonymous〜この世界に生まれた君へ〜
優我の言葉に紫月が睨みながら答えると、彼は大きな声で笑い出す。お腹を抱え、コメディ映画でも観ているかのようだ。

「何がおかしいんだ?」

「無駄なことをするなと思ってな。もうすでに捜査一課は容疑者を絞っているぜ」

「誰なんだ?」

「泉翡翠だよ。今、志賀が取り調べをしているところだ」

勝ち誇った笑みを浮かべる優我を見て、紫月と蓮は駆け出した。














< 43 / 306 >

この作品をシェア

pagetop