幼なじみって、言わないで!



「ば、ばか」


しょうは恥ずかしくなったのか、私の手を振りほどいた。
ちぇ。


顔を見上げると、やっぱり真っ赤で、目が合うと勢いよく逸らされた。


かわいー。


「しょうって、赤面症だよね」
「う、うるさい」
「照れたら口悪くなるし」


「っ!」
「あ、また赤くなった」


からかわれて恥ずかしくなったのか、しょうは本当にそっぽを向いてしまった。
いや、可愛いだけだな。


「赤面症ってさー、どうやってなおすのかな」
「…、嫌?俺の、これ」
「は?違うけど」


「……なら、よかった」
「ん…で、知ってる?」
「さぁ」


「なおしたい?」


しょうは、黙ってこくんと頷いた。
かわいー。


「だ、だって、ださい。すぐ、赤くなって」


途切れ途切れに話すのが、とても可愛かった。


「ださくないよ、しょうたくん」
「ほら、ばかにする!」
「あはは」

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