幼なじみって、言わないで!



「〜〜っ、ぷはっ!はっ、は……」


キスをやめると、しょうは大きく呼吸をしながら、くたっと背もたれに身を投げた。


思わず、笑みがこぼれてしまう。
私は、私のキスでしょうがこんな風になってるのが、この上なく嬉しかったのだ。


なんでかは、分からないけど。


ふふ、と笑う私を、しょうは不思議そうに見ていた。


「慣れたんじゃなかったっけ?」


私が含み笑いでそう言うと、しょうは口をつぐみ、さらに顔を紅潮させて。


「っ、!!」


何も言わず、しょうは私の下から抜け出して、玄関の方に走っていった。


「しょう!」


逃げ出したのか?
流石に、やりすぎ?


そんな考えは、私の呼び掛けにしょうが立ち止まったのを見て、消え失せた。

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