幼なじみって、言わないで!



「ばかっ!連絡、返せよ!」
「…ごめん」
「俺がっ、どれだけ、心配して……!」


こんなに焦ってるしょうを見るのは久しぶりだ。
しょうはパニックになった時だけ、私をゆうなと呼ぶ。


切羽詰まった、苦しそうな顔で、泣きそうな声で。
私を抱きしめる腕に、力が籠って。


それが何だか、とっても嬉しかった。
私、最低だ。


「……ありがとう」


ばくばくとはやい鼓動に、思考が落ち着いていく。
整理されていく。
しょうの背中に、腕を回した。


しょうの胸に、頭を預けて。


……あぁ、心地いいな。


「……、ごめん」


しょうは、私を抱きしめるのをやめた。

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