幼なじみって、言わないで!




って。


でも、いえなかった。
いえるわけ、なかった。


私の生活から、しょうがいなくなることなんて、考えれなかったから。


私は弱虫だ。
自分のことしか考えれなくて、しょうの幸せを、私が壊すんだ。


「はーあ、そういうことね。だいたい分かったよ。ほんと祐奈って、普段は女王みたいな思考してんのに、翔大くんのことになるとネガティブ思考だよね」


…女王?


「解決策は、ぶっちゃけ私が言ってもどうにもなんないって感じ。だから、祐奈がちゃんと、ふたりで解決するんだよ。わかった?」


「うん……」
「まずは、膝向けて正直に話し合うこと!今日、帰ったらできる?」


「…がんばる」
「ん。じゃ、あとは大丈夫さ!だって祐奈には恋愛マスターこと私がついてんだから!」


ばん、と背中を叩かれた。
痛いけど、嬉しかった。

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