幼なじみって、言わないで!
****翔大side*****


人生の、終わりだ。


「翔大ー。また彼女?」
「いや、まだ付き合ってないぞ」
「は!?そうなの!?」


「でもほら、向こうもあからさまに絶望した表情してるよ」
「つい昨日まで翔大めちゃくちゃ機嫌よかったのになー」


「喧嘩した?何、この僕に言ってみなさい…」
「おい、そっとしとけよ!」
「お前ら、うるせぇぞ!」


周りの声はあんまり聞こえなくて、肩を抱かれてはっとした。


「俺ら便所ー」
「あ、俺も!」
「ばか、空気読めよ!」


親友の相澤 勇人(あいざわ はやと)だった。
掴まれて、歩く。


校舎内に入ると、ひんやりしていて涼しかった。
歩きながら、勇人は聞く。


「尋常じゃねぇくらい落ち込むじゃん。フラれた?」


どストレートに聞くのは、勇人なりの優しさだ。
俺はなんとか首を横に振る。


あぁ。
でも、実質フラれたようなもんかな…。

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