【続】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
枕を振り上げて、大地に叩きつけてやる。
私を止めようとした大地は、けれども、すぐに抵抗するのをやめて『枕叩きの刑』を受け入れた。
ひとしきり、そうして八つ当たりぎみに大地を叩くと、ふいに物悲しい気分がこみあげてきた。
ずっと……いま、目の前にいる大地に会いたくて。
私に逆らう大地を、拒絶してきたけど。
向き合うことを恐れずに、『二人の大地』を受け入れたとたん……二人の反目しあう心が表面にでてきて、私を苦しめるなんて……皮肉すぎる。
「……私は、あんた達ふたりが、どうしてもお互いを受け容れがたいっていうなら……それも、仕方ないって、思う。
いきなり人格が入れ替わったりして驚かされるけど、あんたに振り回されるのなんて、いまに始まったことじゃないし。私は別に、このままでもいっこうに構わないのよ?
あんたも……もう一人のあんたも、好きだし抱きしめてあげたいって、思うから。
でも」
枕をつかんで疲れた指を上げ、私のせいでくしゃくしゃに乱れた大地の髪を直してやる。
「お互いに相手に嫉妬するくらいなら、ひとつになったほうが良いって思わない? 自分で自分に嫉妬するなんて……不毛なこと、この上ないわよ?」
「まいさん……」
大地はしばらく私を見つめていた。突然、ふふっと笑いだす。
私を止めようとした大地は、けれども、すぐに抵抗するのをやめて『枕叩きの刑』を受け入れた。
ひとしきり、そうして八つ当たりぎみに大地を叩くと、ふいに物悲しい気分がこみあげてきた。
ずっと……いま、目の前にいる大地に会いたくて。
私に逆らう大地を、拒絶してきたけど。
向き合うことを恐れずに、『二人の大地』を受け入れたとたん……二人の反目しあう心が表面にでてきて、私を苦しめるなんて……皮肉すぎる。
「……私は、あんた達ふたりが、どうしてもお互いを受け容れがたいっていうなら……それも、仕方ないって、思う。
いきなり人格が入れ替わったりして驚かされるけど、あんたに振り回されるのなんて、いまに始まったことじゃないし。私は別に、このままでもいっこうに構わないのよ?
あんたも……もう一人のあんたも、好きだし抱きしめてあげたいって、思うから。
でも」
枕をつかんで疲れた指を上げ、私のせいでくしゃくしゃに乱れた大地の髪を直してやる。
「お互いに相手に嫉妬するくらいなら、ひとつになったほうが良いって思わない? 自分で自分に嫉妬するなんて……不毛なこと、この上ないわよ?」
「まいさん……」
大地はしばらく私を見つめていた。突然、ふふっと笑いだす。