【続】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
だから、いま言った『女』っていうのは、一般的な意味で……。もっと言ってしまうと、あの人───僕の母親が、その代表格で、僕にとっての『嫌悪に値する女』の、具現化した形になると思う」
言いながら、大地はひどく苦しそうに息をついた。
口にだした言葉が、自身を傷つけたかのように、悲しい瞳をして先を続けた。
「以前の僕は、ただ自分の母親が『可哀想な人』なんだと思っていた。
大人になりきれない、弱くてもろい人だったって。
だけど、今の僕は……《本当に可哀想だったのは誰か》知っている。知っているからこそ、身勝手な母親を赦せなくて……嫌悪してる。
そして、あの人を思わせる『女』っていう存在も、嫌で……嫌で、たまらない」
声音は静かなのに、心の叫びのような大地の言葉に、足が自然に止まってしまった。
「───大地……」
「本当に、ごめんね。いくらまいさんは違うって言っても……やっぱり、気分はよくないよね……?」
私は首を振った。
こんな時ですら、私を気遣って話すことができる大地が、可哀想で……それ以上に、愛しくて仕方なかった。
「大丈夫よ。あんたにとって『今の言葉』は、もっと前に、吐きだしてしまいたかった気持ちだろうから。全部、私が受け止めてあげる」
言いながら、大地はひどく苦しそうに息をついた。
口にだした言葉が、自身を傷つけたかのように、悲しい瞳をして先を続けた。
「以前の僕は、ただ自分の母親が『可哀想な人』なんだと思っていた。
大人になりきれない、弱くてもろい人だったって。
だけど、今の僕は……《本当に可哀想だったのは誰か》知っている。知っているからこそ、身勝手な母親を赦せなくて……嫌悪してる。
そして、あの人を思わせる『女』っていう存在も、嫌で……嫌で、たまらない」
声音は静かなのに、心の叫びのような大地の言葉に、足が自然に止まってしまった。
「───大地……」
「本当に、ごめんね。いくらまいさんは違うって言っても……やっぱり、気分はよくないよね……?」
私は首を振った。
こんな時ですら、私を気遣って話すことができる大地が、可哀想で……それ以上に、愛しくて仕方なかった。
「大丈夫よ。あんたにとって『今の言葉』は、もっと前に、吐きだしてしまいたかった気持ちだろうから。全部、私が受け止めてあげる」