【続】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
「今までに何度もあったんだから、気にするのは当たり前じゃない」
いぶかしげな物言いに文句をつけつつも、私は目を閉じた。
大地が、
「そんなに何度もあったんだ……なんか、ショックだな」
などと、つぶやくのが聞こえ、今度は私の方が眉を寄せる番だった。
……ショック?
次の瞬間、私を襲った感覚は、大地の唇のぬくもりではなく……硬質な、冷たい感触で。
それは、予想していた唇にはやってこないで、左手薬指にやってきた。
…………ええと、コレって…………。
「はい。じゃ、目を開けていいよ。気に入ってくれると、いいんだけど……」
勝手に勘違いした自分を恥ずかしく思いつつ、目を開けて自分の指にはめられた物を見る。
───紛れもなく、指輪、だった。
繊細な細工がほどこされた、きれいなシルバーリング。
中央のブルートパーズを囲う造りは、咲きかけの花ように見える。
……トパーズは、私の誕生石だ。
「まいさんの答えは、もう聞かないよ? 約束はずいぶん前にしたし、僕はそれを、形にさせてもらっただけだからね」
「……あんた……こんなの、いつ買ったのよ……?」
凝った造りの細工は、私の好みを熟知していなきゃ選べない。
……解ってる。素直に喜びを表すべきところだ。
なのに、私の口からでたのは、そんな可愛くない台詞だった。
いぶかしげな物言いに文句をつけつつも、私は目を閉じた。
大地が、
「そんなに何度もあったんだ……なんか、ショックだな」
などと、つぶやくのが聞こえ、今度は私の方が眉を寄せる番だった。
……ショック?
次の瞬間、私を襲った感覚は、大地の唇のぬくもりではなく……硬質な、冷たい感触で。
それは、予想していた唇にはやってこないで、左手薬指にやってきた。
…………ええと、コレって…………。
「はい。じゃ、目を開けていいよ。気に入ってくれると、いいんだけど……」
勝手に勘違いした自分を恥ずかしく思いつつ、目を開けて自分の指にはめられた物を見る。
───紛れもなく、指輪、だった。
繊細な細工がほどこされた、きれいなシルバーリング。
中央のブルートパーズを囲う造りは、咲きかけの花ように見える。
……トパーズは、私の誕生石だ。
「まいさんの答えは、もう聞かないよ? 約束はずいぶん前にしたし、僕はそれを、形にさせてもらっただけだからね」
「……あんた……こんなの、いつ買ったのよ……?」
凝った造りの細工は、私の好みを熟知していなきゃ選べない。
……解ってる。素直に喜びを表すべきところだ。
なのに、私の口からでたのは、そんな可愛くない台詞だった。