【続】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
同意を求められて、私は素直にうなずいた。

「そうしてください」
「じゃ、佐木さんも、オレのことは、トオルでいいから。あと、年下に丁寧語遣うの、どうよ?」
「……初対面の人には、そうするのが癖なので。
まぁ───じゃ、トオルくん。大地と、どういう関係?」

距離の取り方をはかりかねて、けれども、一番気になっていたことを尋ねた。

「関係、ねぇ……? まぁ、ダチってのも違うし、主人と下僕ってのもビミョーに違うしなぁ。オレがあいつの兄貴分だってのが、妥当なセンかな。
───佐木さんさぁ、あいつのこと、どう思ってんの、正直なハナシ」
「どうって……」

思いもよらない方向で切り返されて、私は言いよどんだ。

こんな、自分の勤め先がある目と鼻の先で、例え思っていたとしても好きだの大切だのと、言えるワケがなかった。

……大地じゃ、あるまいし。

「オレはさ、あいつが小学生(ガキ)の頃からあんたに夢中で、異母姉弟だって知ってても……違うって解ってからも、あんたにメロってんのは知ってるわけよ。
でもさ、それってどうよ? って、オレは思うわけ」
「…………刷り込みみたいに大地が思いこんでいるだけで、私を好きだっていうのは、錯覚なんじゃないかって、こと?」

歳の差も外見的要素も、第三者からすれば、確かに私と大地は不釣り合いなのかもしれない。

だけど、私は───。
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