【続】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
3.微笑ましい兄弟喧嘩
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「……大丈夫だった? 透さんから何か失礼なこと、言われなかった?」
戻って来るなり心配そうに私をのぞきこんだ大地に、笑って首を振ってみせた。
「ううん、全然」
トオルくんは、受け取ったたこ焼きを曲芸でもするかのように、楊枝を使ってポイと口に投げ入れた。
器用にたこ焼きを収めた口元が、得意げに持ち上がる。
「───な? だから、心配すんなって言っただろ? お前の《夜のオカズ》がグラドルじゃなくて、佐木さんだった話とか、まだしてねーし」
「───っ……そういうこと言うから、まいさんに会わせたくなかったんだよっ……!」
内に怒りをためこむように大地が低く鋭い声を放ったのに対し、トオルくんはコーヒーをすするとあっけらかんと言った。
「いいじゃねーか、事実なんだし」
「事実うんぬんじゃなくて! TPOとかもっと考えて……初対面の女性にする話じゃないでしょう?
……本当、昔からデリカシーのかけらもないんだから、嫌になるよ……」
「……大丈夫だった? 透さんから何か失礼なこと、言われなかった?」
戻って来るなり心配そうに私をのぞきこんだ大地に、笑って首を振ってみせた。
「ううん、全然」
トオルくんは、受け取ったたこ焼きを曲芸でもするかのように、楊枝を使ってポイと口に投げ入れた。
器用にたこ焼きを収めた口元が、得意げに持ち上がる。
「───な? だから、心配すんなって言っただろ? お前の《夜のオカズ》がグラドルじゃなくて、佐木さんだった話とか、まだしてねーし」
「───っ……そういうこと言うから、まいさんに会わせたくなかったんだよっ……!」
内に怒りをためこむように大地が低く鋭い声を放ったのに対し、トオルくんはコーヒーをすするとあっけらかんと言った。
「いいじゃねーか、事実なんだし」
「事実うんぬんじゃなくて! TPOとかもっと考えて……初対面の女性にする話じゃないでしょう?
……本当、昔からデリカシーのかけらもないんだから、嫌になるよ……」