【続】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
ショッピングセンター内で買った、ファストフードなどを食べるのに適したテーブルセットが十数組み置かれている、センターコートと呼ばれる場所。

うちの店からだと、シュークリーム売り場から見渡すことができるけど、ホワイトデーを前にした今は、その半分のスペースに特設コーナーが設置されていた。

そこに、確かに大地がいた。
……隣には遠目でも分かるくらいの、『可愛らしいアピール』メイクをした、いかにもイマドキの女子高生がいた。

丈の短いスカートから伸びた足は、すらりと細い。
パンツ、見えたりしないんだろーか、なんて。妙な心配をしてしまう。
……とか思ってる時点で、私ってば、オバサン化してきてるのかな。
なんか物悲しくなってきた……。

「……舞さん?」

多香ちゃんに心配そうに見上げられ、我に返る。
……いかん、仕事中だった。

空のギフトボックスに手を伸ばし、焼き菓子を詰め込む作業を再開した。

「───あんなの、気にしちゃダメですよ」

ひょい、と、横から多香ちゃんが、ギフトボックスを取りあげる。
怒ったような口調で、多香ちゃんが続けた。

「舞さんの方が、ずっとずっと可愛くて、肌だってキレイだし、優しいし、気配り上手だし。
それに第一、カレシくん、ストーカーかってくらい舞さんに夢中ですもんね! あんな子、相手になんかしませんよ」
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