【続】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
「だって『傍若無人の困った兄に人の道を説きたいけど、弱みを握られていて結局まるめこまれてる弟』って図式にしか見えなくて……はたからすると、微笑ましい兄弟喧嘩って感じだし。
で、私はそれを楽しく傍観させてもらった、みたいな?」
「───……あー、そうだった。こいつもそうだけど、佐木さんも相っ当、イカレてるんだっけ」
「透さん、なに、その言い方!」
ムッとする大地をよそに、毒気を抜かれたようにトオルくんは笑った。
コーヒーの入った紙コップを手に立ち上がる。
「邪魔者は、とっとと退散すっか。
……んじゃ、まー、大地。気が向いたら、メシでも食おうや」
言うなりトオルくんはテーブルから離れ、センターコートを横切るように歩きだした。
大地が驚いたように声をあげる。
「えっ…!? 透さん、結局、何しに来たんだよ? 仕事は? いつこっちに帰って来たの?」
呼びかけに、肩ごしに振り返ったトオルくんは、ひらひらと片手を振ってみせた。
「だーから、細かいことは気にすんなって言っただろ?
……お前が何事もなく『まいさん命』ってなアホ面下げてられんなら、ンなこと、どーでもイイんだよ」
「───なんだよ、それ……」
遠ざかって行くトオルくんの背中に、大地がすねたようにつぶやいた。
私はちょっと笑って、大地の肩を叩いた。
で、私はそれを楽しく傍観させてもらった、みたいな?」
「───……あー、そうだった。こいつもそうだけど、佐木さんも相っ当、イカレてるんだっけ」
「透さん、なに、その言い方!」
ムッとする大地をよそに、毒気を抜かれたようにトオルくんは笑った。
コーヒーの入った紙コップを手に立ち上がる。
「邪魔者は、とっとと退散すっか。
……んじゃ、まー、大地。気が向いたら、メシでも食おうや」
言うなりトオルくんはテーブルから離れ、センターコートを横切るように歩きだした。
大地が驚いたように声をあげる。
「えっ…!? 透さん、結局、何しに来たんだよ? 仕事は? いつこっちに帰って来たの?」
呼びかけに、肩ごしに振り返ったトオルくんは、ひらひらと片手を振ってみせた。
「だーから、細かいことは気にすんなって言っただろ?
……お前が何事もなく『まいさん命』ってなアホ面下げてられんなら、ンなこと、どーでもイイんだよ」
「───なんだよ、それ……」
遠ざかって行くトオルくんの背中に、大地がすねたようにつぶやいた。
私はちょっと笑って、大地の肩を叩いた。