【続】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
「大地のこと好きになり過ぎて、感覚が麻痺してるみたいなの。
……あんた、ちゃんと責任とりなさいよ?」
「───うん」
小さくうなずくと、大地はふふっと笑った。
私の頭に、コツンと自分の頭をぶつけた。
「……あんまり嬉しいと、言葉ってうまくでてこなくなるね。だからなのかなぁ……?」
キスしていい? と、耳に落ちてきたささやきに、即座にうなずきたいのを理性で押し留め、辺りを見回した。
……誰も、いない。
「……いい───」
皆まで言わせずに塞がれた唇。
凍えそうな空気のなか触れ合った部分だけが温かくて、心地良い。
「……ねぇ、どれだけ僕が嬉しかったか、伝わった……?」
私は大地の頬にくちづけて、大地の耳に唇を寄せた。
「伝わったわよ。……ちゃんと、続きがあるって」
言って、いたずらっぽく笑ってみせた時、遠くのほうで人の話し声が聞こえた。
*****
夜の闇に目が慣れた頃、大地が話してくれたことによれば、トオルくんは高校を卒業したあと、都内の料亭に就職したらしいのだけど。
「三ヶ月くらい前に、お父さんが亡くなったらしくて。実家継ぐことになったって、言ってた。
トオルさんは「小っちぇ飲み屋」とか卑下してるけど……。
神紋ってお店、知ってるよね? 結構有名な居酒屋チェーンだし」
……あんた、ちゃんと責任とりなさいよ?」
「───うん」
小さくうなずくと、大地はふふっと笑った。
私の頭に、コツンと自分の頭をぶつけた。
「……あんまり嬉しいと、言葉ってうまくでてこなくなるね。だからなのかなぁ……?」
キスしていい? と、耳に落ちてきたささやきに、即座にうなずきたいのを理性で押し留め、辺りを見回した。
……誰も、いない。
「……いい───」
皆まで言わせずに塞がれた唇。
凍えそうな空気のなか触れ合った部分だけが温かくて、心地良い。
「……ねぇ、どれだけ僕が嬉しかったか、伝わった……?」
私は大地の頬にくちづけて、大地の耳に唇を寄せた。
「伝わったわよ。……ちゃんと、続きがあるって」
言って、いたずらっぽく笑ってみせた時、遠くのほうで人の話し声が聞こえた。
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夜の闇に目が慣れた頃、大地が話してくれたことによれば、トオルくんは高校を卒業したあと、都内の料亭に就職したらしいのだけど。
「三ヶ月くらい前に、お父さんが亡くなったらしくて。実家継ぐことになったって、言ってた。
トオルさんは「小っちぇ飲み屋」とか卑下してるけど……。
神紋ってお店、知ってるよね? 結構有名な居酒屋チェーンだし」