【続】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
唇をとがらせて言う多香ちゃんは、思わずギュッと抱きしめたい衝動にかられるほど、可愛いらしい。
大きな瞳と長いまつ毛は、アイメイクに頼らずとも、くっきりとした顔立ちを形づくっていた。
私を励ますための方便だと解っていても、そんな風に言われると、うっかり本気でギュッとしてしまいそうになる。
「私、いま……多香ちゃんのこと、抱きしめてもいいかなぁ?」
「もちろんですよ。どーんと、やっちゃってください!」
ノリの良い返しもしてくれる多香ちゃんが、私は大好きだ。思わず、噴きだしてしまった。
「……って、言いたいとこですけど。カレシくんが来たので、また今度ってことで。それとも、見せつけちゃいましょうか、私たちの仲」
いたずらっぽく笑って、多香ちゃんが指差す方向から、確かに大地がやって来た。
……違和感なく、女子高生を連れて。
*****
クリームを詰めたばかりのシューを、ひとくちかじり、その子は大げさに驚いてみせた。
「……やだぁ。進藤くんって、そういう冗談も、言うんだ?」
大地と共にやってきた女の子は大地のクラスメイトだと名乗った。
(悪いけど名前を覚える気はなかったので、適当に聞き流した)
私を紹介した大地に、くすくすと笑ってみせる。
「だって……どうみても、二十代後半だよね? そんな年上のヒトが、高校生なんか、相手にしなくない?
進藤くん。断るなら、もっとマシな嘘、考えたら?」
大きな瞳と長いまつ毛は、アイメイクに頼らずとも、くっきりとした顔立ちを形づくっていた。
私を励ますための方便だと解っていても、そんな風に言われると、うっかり本気でギュッとしてしまいそうになる。
「私、いま……多香ちゃんのこと、抱きしめてもいいかなぁ?」
「もちろんですよ。どーんと、やっちゃってください!」
ノリの良い返しもしてくれる多香ちゃんが、私は大好きだ。思わず、噴きだしてしまった。
「……って、言いたいとこですけど。カレシくんが来たので、また今度ってことで。それとも、見せつけちゃいましょうか、私たちの仲」
いたずらっぽく笑って、多香ちゃんが指差す方向から、確かに大地がやって来た。
……違和感なく、女子高生を連れて。
*****
クリームを詰めたばかりのシューを、ひとくちかじり、その子は大げさに驚いてみせた。
「……やだぁ。進藤くんって、そういう冗談も、言うんだ?」
大地と共にやってきた女の子は大地のクラスメイトだと名乗った。
(悪いけど名前を覚える気はなかったので、適当に聞き流した)
私を紹介した大地に、くすくすと笑ってみせる。
「だって……どうみても、二十代後半だよね? そんな年上のヒトが、高校生なんか、相手にしなくない?
進藤くん。断るなら、もっとマシな嘘、考えたら?」