【続】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
三番目の大地
1.大地に何が起こっているのか
*****
「おれに構うな」発言をしてからの大地は、部屋に引きこもることが多くなった。
私はもちろん、父さんにも距離を置いているのは明らかで。私に対してのような暴言を吐くことはなかったけど、よそよそしい態度は、どこか父さんを軽蔑しているようにも見えた。
「……大地。そろそろ時間だけど、出られる?」
心療内科への通院は、私が付き添うことになっていた。
父さんと違い、平日が休みの私のほうが、都合が良いと思ったからだ。
けれど。
「……あんたと同じ車中の空気、吸ってたくないんだけど」
呼びかけに部屋から出てきた大地は、不愉快さを前面にだし、そう言ってのけた。
開口一番の憎まれ口に、一瞬、動きが止まってしまったけど、すぐにニッコリと笑い返してやった。
───販売のプロを、舐めんなよっ。
「……車の窓を全開にしておけばなんの問題もないんじゃない? ただ、風邪ひくかもだけど。
あ、でも前に、こうみえて身体は丈夫だって、言ってたわよ、あんた。
……覚えてないかもしれないけどね」
付け加えた最後のイヤミが堪えたのか、大地は顔を背けて舌打ちした。
……新生大地は、ホントに下品だ。
───トオルくんに相談してからというもの、私の気持ちは大分楽になっていた。
ただ、その分、私や父さんに反抗的な態度をとる大地が、心配になってきたのも事実だった。
「おれに構うな」発言をしてからの大地は、部屋に引きこもることが多くなった。
私はもちろん、父さんにも距離を置いているのは明らかで。私に対してのような暴言を吐くことはなかったけど、よそよそしい態度は、どこか父さんを軽蔑しているようにも見えた。
「……大地。そろそろ時間だけど、出られる?」
心療内科への通院は、私が付き添うことになっていた。
父さんと違い、平日が休みの私のほうが、都合が良いと思ったからだ。
けれど。
「……あんたと同じ車中の空気、吸ってたくないんだけど」
呼びかけに部屋から出てきた大地は、不愉快さを前面にだし、そう言ってのけた。
開口一番の憎まれ口に、一瞬、動きが止まってしまったけど、すぐにニッコリと笑い返してやった。
───販売のプロを、舐めんなよっ。
「……車の窓を全開にしておけばなんの問題もないんじゃない? ただ、風邪ひくかもだけど。
あ、でも前に、こうみえて身体は丈夫だって、言ってたわよ、あんた。
……覚えてないかもしれないけどね」
付け加えた最後のイヤミが堪えたのか、大地は顔を背けて舌打ちした。
……新生大地は、ホントに下品だ。
───トオルくんに相談してからというもの、私の気持ちは大分楽になっていた。
ただ、その分、私や父さんに反抗的な態度をとる大地が、心配になってきたのも事実だった。