【続】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
今は狭い大地の《世界》が広がれば、私より夢中になれる存在と出会うことだってあるはずだ。
私はそのことに、今日初めて気がついたのだ。
高校生の大地が同い年の子といる、自然な姿を見た時に。
「───無理しなくて、いいんだからね」
「え?」
「他に……好きな子ができたら、遠慮しないで言いなさいよ?
心配しなくてもあんたの気が変わったからって、私も父さんも、あんたを家から追いだすなんてことしないから」
冗談めかして言って、大地の胸もとを小突く。瞬間、その手を大地が乱暴につかみ寄せた。
「───それは、まいさんの本心?」
問いかける大地の声が、ゾッとするほど低くて、驚いて大地を見上げた。
今まで見たこともない大地の顔が、そこにはあって。冷ややかに私を見下ろす瞳に、一瞬、たじろいでしまう。
「……本心よ。あんたはまだ若いし、血迷って私を好きだって思いこんでいたとしても、不思議はないもの。
だから───」
ふいに、つかまれた手首に力がこめられて、それ以上、言葉が続かなくなった。
……私はまた、同じ過ちを、繰り返そうとしているのだろうか?
この間あんな風に、大地が昔付き合っていた男と重なったのは、そのためなのかもしれない───そう思って、言いかけたこととは違う想いを、大地に告げる。
私はそのことに、今日初めて気がついたのだ。
高校生の大地が同い年の子といる、自然な姿を見た時に。
「───無理しなくて、いいんだからね」
「え?」
「他に……好きな子ができたら、遠慮しないで言いなさいよ?
心配しなくてもあんたの気が変わったからって、私も父さんも、あんたを家から追いだすなんてことしないから」
冗談めかして言って、大地の胸もとを小突く。瞬間、その手を大地が乱暴につかみ寄せた。
「───それは、まいさんの本心?」
問いかける大地の声が、ゾッとするほど低くて、驚いて大地を見上げた。
今まで見たこともない大地の顔が、そこにはあって。冷ややかに私を見下ろす瞳に、一瞬、たじろいでしまう。
「……本心よ。あんたはまだ若いし、血迷って私を好きだって思いこんでいたとしても、不思議はないもの。
だから───」
ふいに、つかまれた手首に力がこめられて、それ以上、言葉が続かなくなった。
……私はまた、同じ過ちを、繰り返そうとしているのだろうか?
この間あんな風に、大地が昔付き合っていた男と重なったのは、そのためなのかもしれない───そう思って、言いかけたこととは違う想いを、大地に告げる。