【続】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
時折、
「大地は病人なのに」
と、俯瞰(ふかん)で私を見る、私自身に責められた。
けれども、すぐに快感の波がやってきて、私を襲い、狂わせて───。

私は、『大地』という名の官能の果実を、(むさぼ)り尽くした……。



*****


大地の着替えを手伝って、ベッドのシーツを替えてる間、なぜか大地は仏頂面だった。

それが、切れ味鋭い刃物のような、このところの大地ではなく、トオルくんいわく『可愛いげのある』大地の表情で、私は心底ホッとしていた。

「ちょっと、いつまでそんな顔してるのよ。ほら、お腹すいてるんでしょ?」
「……まいさん、ヒドイよ。エッチ終わったとたん、さっさと着替えうながすし……余韻とか、もっとあってもいいのに……」
「しょうがないでしょう? あんたが病人だって思いだしたら、汗かいたまま放っておけないじゃない。
つまんないこと言ってないで、早くこれ食べて、薬飲んで寝なさい」

(かゆ)の入った小鉢を差し出す。

我に返ると照れくさくなって、つい、素っ気ない態度をとってしまう私を、大地は知っている。
だから、平然とこんなことを言ってのけた。

「じゃあ、そのお粥、フーフーして僕に食べさせて? あと、薬はもちろん、口移しで飲ませてね?」
「…………なに、甘ったれてんのよ」
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