【完結】君じゃ勃たないと振られたら、俺なら勃つと突然に。

「振られた理由?」

「そう」

 黃美子は、また日本酒を飲む。
 強くないのを知っているが、蒼紫は何も言わなかった。

「……蒼紫は残酷~……」

「……なにが」

「……だからさ~やっぱり女に見えないって」

「は?」

「は? ってやめて」

「どういう事だって聞いてるんだよ」

「……だから……ずっと好きって言われ続けて、観念して付き合おうって決めたけど。なんかやっぱダメだってさ」

「なにがダメなんだよ!」

「だからぁ! 女として見れないって! ……つまりは勃たないってさ!!」

「えっ……」

「言わせないでよ……ばか」

 黃美子はコタツに顔を抱えて突っ伏した。
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