【完結】君じゃ勃たないと振られたら、俺なら勃つと突然に。
◇◇◇
「きゃははは! 最高~~!!」
動画を見て大笑いする黃美子。
もう大笑いするしかない! という気持ちだ。
蒼紫はビールを飲んで、少し顔が赤い。
「なぁ黃美子」
「ちょっとさ~来た時は、ねーちゃん付けてたのに、なんで突然呼び捨てになんのよ」
「必要ないから、もう」
「なんでさぁ」
「姉になることなんか、もうないんだろ」
「ぐっ……!! そういう意味ーーー!?」
こたつで斜めに座っている蒼紫の肩を、黃美子がバシッと叩いた。
「まじ酷い! 無神経! 最低ーーー!!」
「最低なのは兄貴だろ」
「……そ、そんな……」
「もういい加減、諦めついただろ? 最低だろ、男として」
「……環境が、悪かったんだよ……桃君は悪くない……」