【完結】君じゃ勃たないと振られたら、俺なら勃つと突然に。
「環境?」
「だって、一緒にお風呂入ってたような歳からの付き合いだったらさ……やっぱ無理だったんだよ……やっぱ妹としか見えないって……血も繋がりあるしさ……」
黃美子の瞳に涙が滲む。
「イトコじゃなくって……大人になってから出逢ってたらさ……違ったかもしれない……」
「兄貴がただ最低なだけだ」
「……だから……仕方ないんだよ……桃君は正直に言ってくれたんだもん……優しんだもん……」
「バカかよ」
蒼紫が鼻で笑う。
「な、なにがよ」
「俺は全然だぞ? 物心ついた時から、お前が傍にいて風呂だって一緒に入った。着替えだって一緒にしたな。昼寝だってしたな……それでも」
涙を拭おうとして、ティッシュに手を伸ばした手を蒼紫が握る。
「え?」
蒼紫はコタツから出たかと思うと、そのまま横から黃美子を押し倒した。
黃美子はコタツの絨毯の上にバサリと倒される。