無気力系幼馴染の溺愛ライフ
「何あの女、イケメンと一緒にいて調子乗ってるのかな。」

などなど。

嫉妬からこのような悪口を言う人間は少なくはないが、りのんにとっては1番いやな時間だ。

「りのん?」

奏に名前を呼ばれてはっとした。

「ご、ごめん、奏何か言った?」

「会場にもう少ししたらつくけど、俺は舞台袖に行かなきゃだから、あとはここに行くんだよ。」

奏が指をさした場所は受験後、合否は発表されるが順位は発表しないため、入学式当日に発表となる。

私、入試は自信ないからなぁ…。

そう思って順位を見に行くと3位に入っていた。

1位ではないので、入学生の言葉は言わずに済むが、入学式が始まった後、生徒会入会の式も同時に行われる。

その際に、生徒会の証となるバッジを貰うことになるらしい。

人前に立つのは怖いが、なんとか頑張れねば…。

ため息をついていると肩をトントンとされ後ろから声をかけられた。

「あの、すみません。」

ゆるふわで華奢な女の子がこちらに声をかけてきた。
< 17 / 32 >

この作品をシェア

pagetop