無気力系幼馴染の溺愛ライフ
学校の最寄駅に着き、奏もなんとか起きてくれた。

「もう学校?いやすぎる…。」

「そんなこと言わずに、頑張ろう?ね?」

「うん…。」

むすっとした顔で、後ろからりのんに抱きついている。

「奏…、動きにくいから離してほしいんだけど…。」

「え、やだ。離れない。」

「えぇ…。」

りのんは困りながらもなんとか前に進む。

周りの視線がやっぱり痛い…。

なんとか進み、りのんの教室は3階なので階段の前で止まる。

しかし奏は離してくれない。

「奏…いい加減に離して!」

「やだ。」

「遅刻して私が先生に怒られてもいいの?」

りのんは眉間にしわを寄せ、奏を見る。

「…わかったよ。でも昼休みは屋上に集合。」

「はーい。」

そうしてりのんは奏から離れることができなんとか朝のホームルームに間に合うことができた。

ホームルーム終了後、羽唯と談笑していた。

「りのんちゃん、今日教室に来るの遅かったけどもしかして奏先輩と何かあった?」

「そうなの。学校に着くまでは、まぁ良いとして、学校に着くなりくっついてくるし、教室行きたくても離してくれないしで…。」





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