人狼様と魔王の側近

その言葉に二人の世界に入りかけてしまっていたヴァイオレットとイヴァンは慌てて屋敷のドアへと向かう。その後ろを笑いながらリオンたちが見送るためについてきた。

「イヴァン様、ヴァイオレット様、行ってらっしゃいませ！」

ミモザ、リオン、アイリスに見送られ、ヴァイオレットとイヴァンは屋敷を出る。これからフェリシアーノに招待されたパーティーに向かうためだ。

両想いになったことがミモザたちを通じてフェリシアーノに伝わり、「お祝いをしなきゃ！」とフェリシアーノたちが張り切り、今日開催されることになった。

「イヴァン様、パーティーは森で開催されるとフェリシアーノ様が仰っていましたよね？」

「うん。パーティーは嫌だって言ったら、人気のないところでするって押し切られてね……」

イヴァンが苦笑する。「両想いおめでとうパーティーするからね〜！」と仕事を放り出してやって来たフェリシアーノの姿をヴァイオレットは思い出した。その後、フェリシアーノはオリバーとサクラに引きずられて帰って行った。