【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
「あ、あの……私も気になってたんだけどね」
「なに?」
「あの……紅緒くん……私達って!!」
「あぁ」
「私達って……!!」
鬼気迫るような桃花の顔に、紅緒も少し身構える。
「ん……?」
「あの、お友達だって……思ってもいいんだよね?」
「え」
紅緒が止まる。
「やっぱり……だ、だめ……? 他の人に聞かれたらなんて答えたらいいのかなって、ずっと考えていたんだけど」
色々考えていた桃花だが、まずはこう答えてもいいのか紅緒に聞きたかったのだ!
紅緒が数秒固まった。
「べ、紅緒くん……?」
「あ……いや、いいけどさ……」
「あ、ありがとう! 嬉しい!」
桃花がパーッと笑顔になったのを見て、紅緒も少し目を丸くした後に笑った。
「桃花が嬉しいなら、まぁいいか」
「えっ無理してる?」
「そういう事じゃねーよ。じゃあ行くか。肉まん美味しかったか?」
「うん、すごく!」
「今度はバイクで迎えに行ってやるよ」
「えぇ! 怖いから無理だよぉ~~」
「はは」
帰りのモノレールはすごく混んでいた。
紅緒はどこでも目立つ存在で、みんなが彼の美少年っぷりに注目する。