【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~

 そして今日も放課後の修行を終えて、ビルの一階に降りる。
 本を読むのが好きな事を知っているお祖母ちゃんが術の本を貸してくれた。

「あ、あれ紅緒くん」

「お疲れ」

 ロビーに紅緒がいた。
 受付のお姉さん二人はかなり年上だろうに、紅緒を見てキャッキャしている。

「ど、どうして?」

「いや、迎えに行くって言っただろ。一人にするわけないじゃん」

 驚く桃花を、当然のように見る紅緒。

「でも警察での話もあったし……」

「放課後までに終わって、今まで行方不明者の捜索をしてたよ」

「疲れてるんじゃ……」

「なんか喰えば治る。さ、帰ろう」

「う、うん」

 今日の修行中も不安が心にあって、注意力散漫で少し注意されてしまった。
 今は身を守る結界術を習っているが、間違えてしまうと時に跳ね返って怪我をする場合があると。

 でも紅緒の顔を見たら、なんだか不安が減った……気がする。
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