【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
「生徒会でも話題にあがっていた。個人の素人が作った、怖くて残酷なゲームのようだ」
「僕知ってる! 弱い子が復讐するゲームだよね」
苺が手をあげた。
「えっいじめのゲームなの?? いやだ。ゲームにしていいもんじゃないよね」
茜が顔をしかめた。
「お前ら内容を把握してくれ。何かバグがあるという噂もある……とりあえずやってみるか」
「うん」
紅緒のスマホを、みんなで覗き込む。
ダウンロード完了。
真っ黒の画面に血のようなおどろおどろしい文字でタイトルの『ふくしゅう鬼ごっこ』が表示された。
ポリゴンの単純な絵柄だ。
「NEW GAME……と。説明があるな」
「学校の校舎のようなフィールドに五人……。その中の一人が弱者、二人が強者、もう一人が傍観者、もう一人が教師」
「自分でなんの役か選べるの?」
「いや、誰がどの役割になるのかゲーム開始にわかる……全員が同じ姿なので誰がなんの役かわからない」
「校舎内で弱者は他のキャラへアクション(SOS)ができる。強者は他者への攻撃とアクション(嘘のSOS)ができる。傍観者は救助(防御)と攻撃とアクション(SOS)ができる。教師は救助(防御)ができる。そして3分間フィールドで逃げて……弱者が相手への制裁を決める……制裁は二人殺し二人許す。弱者はフィールドのどこかにいる死神を見つけると全員殺すことができる……」
「勝敗は……?」
「生き残ったら勝ち」
「キャラの強さに偏りがあるな。ゲームとして成り立つんだろうか」
珊瑚の言葉に、桃花がうなずく。