【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
「結局3分逃げ切った弱者が最後を決めることになる……運ゲーみたいなものか? 面白いのか、このゲーム」
辰砂が理解できないように言う。
「名前が怖いから人気があるのかな? 僕の小学部のクラスでも~恐いの好きな子多いよ」
「このゲームをやっていたから小坂麗子は、襲われてさらわれた……?」
「そこまでは、わからん。彼女が何に関わっていたかを、更に調査する」
紅緒が強い意志を、瞳に宿す。
「総長。学園側から、このアプリの使用を禁止させるというのはどうだ?」
辰砂が言う。
「学園側から禁止なんかしたら、中高生の間で更に流行しちまうよ」
「それはあるな……」
「まだ泳がせる必要があるんじゃねーか? 俺もそのゲーム入れるぜ! 総長飛鳥、教えてくれよ」
「あぁ」
みんながスマホを取り出したので、桃花も取り出した。
「桃花と茜は駄目だ。何かあると困る」
「えっ……」
「そうそう、さすがに桃花ちゃん達はね~☆俺等に任せとき!」
珊瑚がウインクする。
「しゃーないね。桃、私達はやめとこ」
「うん……わかった」
「お姉ちゃん、何かわかったらすぐに教えるから」
苺になぐさめられるようになってしまった。
「うん、ありがとう苺くん。……小坂さんはなんのトラブルに巻き込まれたんだろう」
「あそこまでの怨念だ……何かはあったんだろうな」
「妖魔が関わるような、恨みってなんだろねーまぁ思春期の思い込みやクソデカ感情ってすごいから~」
茜が言いながら、スマホをいじっている。
茜のコミュ力なら、もう友達もいるのかもしれない。
「女子同士のいじめとか? 気が強そうだからいじめっ子かもしれねーぞ」
写真を見て柘榴が言った。
確かに雰囲気は、いじめっ子の悪役令嬢にも見える。