【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
今日は部屋に、茜も泊まってくれる事になった。
クイーンサイズの大きなベッド。
二人で寝てもまだ余る広さだ。
「私は一階にいたけどさ、夕子さんが大慌てで連絡してきてびっくりしちゃったよ」
「説明する時間もなくて……ごめんね」
「飛鳥様に守ってもらった?」
「……うん……」
怖かったけれど、紅緒に抱き上げられていた時はどこか安心していた。
それが当然のような、安心感。
「(今は……離れちゃって……逆に変な感じ。同じ家にいるのに……)」
「飛鳥様と離れて寂しくなった?」
「えっ……ち、ちがうよ」
「好きなら好きって言わなきゃ~」
「だ、だからぁ~~私はまだわかんないだもん……って茜ちゃんこそ好きな人とどうだったの!?」
複雑な、この感情の正体はまだわからない。
「えへへ~実はね!」
茜の恋バナが始まった。
茜がこんな話をするのは、きっと寝る前に桃花が悩まないようになんだろうと気付いた。
おかげで深く考えずにいつの間にか桃花は眠ることができた。
その晩、紅緒と四天王は行方不明になった小坂麗子を朝まで探していたことを桃花は知らない。
そして残酷な知らせが入る。
起きた朝、苦い顔をした紅緒から『あのスマホの持ち主……二人目の行方不明者だ』と告げられた。