【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
今日はそれぞれ別行動なので、また屋上に二人で来た。
夕子が持たせてくれた上質なレジャーシートを広げて、沢山のおかずが入った弁当を食べる。
紅緒はご飯を食べた後、そのまま床に寝っ転がる。
事件がっても、空は青空が広がっている。
「あ~~~~~~~~」
「だ、大丈夫? 紅緒くん……」
「男に話しかけようとしても、女しかいないし……なんなんだ……関係ないことを……ペラペラと……」
紅緒が歩くと男子は逃げ、女子が群がってくる。
「みんな、喋れて嬉しいんだよ。紅緒くんが好きで憧れてるんじゃないかな」
桃花に向けられる鋭い視線と嫉妬が痛かったけど、憧れの男子が近くに来てその隣にいるのだから仕方ないことだと理解している。
「……桃花は……?」
「え?」
「いや、なんでも」
「う、うん……」
「こういう状況だからな。落ち着いてからだな」
桃花の膝の横で寝転がる紅緒に、見つめられてドキンとする。
「(な、なんのこと……? ドキドキしちゃった)」