【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
「このゲーム、最高なんだよ! みんなぶっ殺せたらスッキリする!」
あまりの言葉にギョッとしてしまう。
「そ、そっか……これでいいのかな……?」
メールアプリを入れた時の事を思い出し、なんとか操作する。
「ダウンロードできた?」
「う、うん……」
「じゃあフレンドに入れておくから、ID教えて」
「フレンドなんてつくれるんだね、あなたもいっぱいいるの? フレンド」
「……別に……数人いたけどね……もうそんないない」
ニヤニヤしていた顔が、たまに冷たく無表情になる。
「……私、もしかしたらゲームってやった事がほとんどないからできないかも」
「はぁ? そんなことある? とりあえず絶対やって!」
「で、できなかったらごめんなさい。ちょっと駄目って言われてたから……」
紅緒にダメと言われた事が心に引っかかっている。
それを言った途端に、女生徒の目がまたギロリと見開いて肩を叩かれた。
「いたっ」
「あんた、やっぱ、ただの偽善者だね!! あの子達と一緒!」
「えっ……偽善者だなんて……」
「偽善者じゃないなら……絶対ゲームやってよね。絶対だよ……絶対やれよ!!」
怒鳴りながら、少女は去って行った。
「あの子……一体」
黒い霧のような気配を感じたのに、それ以上になにかに覆われ隠されている?
不気味さを感じ戸惑いながら、教室へ戻った。
授業がもう始まる。