【完結】不死鳥の巫女はあやかし総長飛鳥に溺愛される!~出逢い・行方不明事件解決篇~
「総長飛鳥! 地味子!! 俺の情報を聞け! 男連中は、ほぼ全員ゲームの事知ってたぜ。でも隣の南高の奴らは知らんかった」
「わざわざ、隣町まで情報収集してくれたのか」
柘榴は見た目はイケメンなので女子にも人気はあるのだが、中身が少年! な感じなので男子からの人気が高い。
「さすが俺だろ! 総長飛鳥! 情報は多いほうがいーだろと思ってな」
「あぁ。ありがとな」
「へっへっへ! でも出処は不明。なんか1年のやつらが知ってるのが多い感じだったけどな。地味子も感謝しろよ!」
「うん、ありがとう」
「へっへっへ!」
桃花にも言われて、柘榴は満足そうに笑った。
「うちの学園だけで流行ってる怪しいゲームか……苺は何かわかったか? 先生たちの間で異変はあったか?」
はぁい~と苺が手を挙げた。
「高学部の先生の話なんだけどね~合同職員会議で、野崎先生っていう若い熱血先生が生徒のクラスカーストや格差問題についてもっと調査をするべきだって発言して面倒くさがられてるって」
「野崎先生って、うちのクラスの?」
すぐに思い浮かぶ、明るい笑顔。
少々空回り気味に感じる部分はあるが桃花は、印象は悪くない。
「そうだ。うちのクラスの担任だ。俺に注意するのも、あの先生くらいだからな」
ははっと紅緒が笑う。
「一生懸命だから、他の先生と差が出ちゃうのかな」
「うちの学園では先生達も雇われている身だ。令嬢や御曹司には注意できない事もあるだろう。正直、格差があるのは仕方ないともいえる……生徒会でも、どうにかしたいが」
辰砂が、メガネをクイとかけ直した。
生徒会でも家柄の格差は、問題視しているのだろう。